地域のはなし ~大宮八幡宮~

地域

京王井の頭線永福町駅から北へ徒歩約10分程。
23区内とは思えないほど緑豊かな和田堀公園の一角に、広い敷地を持つ神社があります。
縁結び、子宝、安産等のご利益があることで知られ、パワースポットとしても人気の高い、大宮八幡宮です。

大宮八幡宮

名称:大宮八幡宮
所在地:東京都杉並区大宮2-3-1
御祭神:

  • 応神天皇(第15代天皇)
  • 仲哀天皇(応神天皇の父君)
  • 神功皇后(応神天皇の母君)

創建:1063年
源頼義が奥州平定の際に武運を祈り、その凱旋の際に京都の石清水八幡宮の分霊を迎えて建立したもの。武蔵国三大宮の一つとされています。*三大宮のうちの他の2つは埼玉県大宮市の『氷川神社』と同じく埼玉県の秩父市にある秩父神社

境内社に大宮天満宮、大宮稲荷神社・三宝荒神社、若宮八幡神社・御嶽榛名神社・白幡宮、多摩清水社があります。

境内

一之鳥居

境内の東側、東京都道427号瀬田貫井線沿いにあるのが一之鳥居。
こちら側が正参道で、ここから二之鳥居⇒神門と続いていきます。

因みに…

一見、正門のように見える方南通り沿いの鳥居は、南参道の鳥居です。

1983年、御鎮座920年記念事業で南参道を整備した際に、日本初のステンレス製の鳥居として建立されました。

柱の太さ90cm、高さ8mの大鳥居

正参道

一之鳥居をくぐると長い参道が続きます。
境内の広さは約15,000坪、明治神宮、靖国神社に次いで都内で3番目の広さを誇ります。*境内が広いことから“大宮”という名前がついたとか

神門の手前には多摩清水社があり、御神水が湧き出ています。

*以前は湧き出ていたそうですが、現在はポンプでくみ上げているそうです

多摩清水社 大宮八幡宮HPより
神門

お参りしたのが6月の終わりだったので、神門の前には夏越の大祓の茅の輪がありました。また、疫病退散、コロナ禍即滅を願って笹の輪も置かれていました。

夏越の大祓とは

神道に大祓という儀式があります。年に2回(6月と12月の晦日(最終日))行われ、6月の晦日に行われる大祓を『夏越の大祓』、12月の大祓を『年越しの大祓』と呼びます。
夏冬どちらの大祓でも人形に切り抜いた形代に自分の穢れを移し、水に流したり焚き上げて穢れを祓います。
夏越の大祓では形代の他にチガヤという植物で作った大きな輪を潜ることで、厄払いします。

手前が茅の輪、奥が笹の輪*茅の輪潜りは6月30日迄
本殿

神門を潜って正面に見えるのが本殿。
1965年建築、総檜造りの建物です。

境内末社

本殿の左右には若宮八幡神社、大宮稲荷神社や菅原道真公を祀った大宮天満宮があります。

若宮八幡神社…大宮八幡宮の祭神、応神天皇の御子神である仁徳天皇が祀られる神社ですが、八幡神(=応神天皇)の荒々しい側面の御魂(荒魂)が祀られているともいわれています。
農耕神で、衣食住を司る稲荷伸が祀られている稲荷神社。姉妹友好神社の宮城県竹駒神社が合祀されています。
左の2社とは反対側、本殿の北側に位置する大宮天満宮。学問の神様、菅原道真公が祀られています。
その他
共生(ともいき)の木…カヤノキにイヌザクラが寄生し、共生している御神木です。
幸福がえる…清涼殿の入り口近くにある巨石。カエルに似た形をしていることから願いを込めて撫でると幸せが返ってくるそうですよ。
御朱印…コロナ禍の為、現在は書置きのみ。

歴史

↑北側の神門

北神門を出たところに大宮遺跡があります。
大宮遺跡は都内で初めて方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)が発掘された場所です。
発掘の際、勾玉、ガラス、穿孔土器などが見つかっており、その出土品からこの遺跡が住居跡などではなく、祖神(始祖とされる神…例えば天皇家における天照大神等)等、高貴な者を祀った祭祀遺跡であることがわかっています。
また、この場所には大宮八幡宮の旧社殿があったことから、古代から聖地として祀られており、その信仰が大宮八幡宮の創建につながったと考えられています。

穿孔土器とは

壺形土器の底部に故意に穴を空けてある土器。実用ではなく、儀式用として使われ、方形周溝墓から出土する例が多い。


因みに…

大宮遺跡の他にも善福寺川沿いには済美台遺跡や向山遺跡、及び方南峰遺跡など旧石器時代、縄文、弥生時代~近世迄、様々な時代の資料が見つかっています。
*出土品は、杉並区立郷土資料館や大宮八幡宮清涼殿(大宮遺跡の出土品)で見ることが出来ます

古代から聖域として人々の信仰を集める大宮八幡宮。初詣には例年約15万人程の参拝客が訪れるそうです。我々大幸グループも毎年初詣でお世話になっている神社です。

以前の記事もありますが賃貸営業各店の初詣ブログ。良かったらご覧ください↓

7月1日~7月15日迄は平安時代に宮中で飾られた七夕飾り『乞巧奠(きっこうでん)飾り』が清涼殿で展示されています。
また、9月中旬には秋の大祭があります。お神輿の合同宮入や大宮幼稚園園児の民謡踊り等が行われ、参道にはたくさんの屋台が立ち並び、参拝の人々で賑わいます。10月にも仲秋の名月にちなんだ行事が行われます。

*コロナ禍等を配慮し、状況によって行われない行事もあるようです(詳しくは大宮八幡宮のHPをご覧ください)

参拝して古代からのパワーに触れるのも良し、広大な和田堀公園を散策したり、近くのおしゃれなカフェでお茶を楽しむのも良し。四季を通して楽しめる場所です。お近くにいらした際は、寄ってみてください。

秋の大祭のハイライト、お神輿の宮入 大宮八幡宮HPより
お神輿の合同宮入のお札

下記のサイトもご覧ください↓

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