賃貸物件の広告を見ると『新築物件』や『築浅物件』と謳っているものを多く見かけます。この『新築』や『築浅』とはどんな建物を指すのでしょうか。
新築とは何か
どのような建物を新築と呼ぶのか。実は新築には明確な定義があります。
新築住宅は品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)と不動産公正競争規約(不動産の表示に関する公正競争規約)の2つの法律と規約で以下のように定義されています。
「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して1年を経過したものを除く。)をいう
品確法 第2条2項より抜粋 *条文 ⇒e-Gov法令検索『品確法』
建築後1年未満であって、居住の用に供されたことがないものをいう。
不動産公正競争規約第18条より
つまり、建築したばかりの建物でも、一旦誰かが入居したならば、その建物は新築ではなく、反対に誰も住んだことがなくても、工事完了後1年以上経つとやはり新築ではなくなります。
*その場合、広告等では一般的に『未入居物件』と表記されます
築浅とは何か
建築後年数がそれほど経っていない建物は『築浅物件』とよく呼ばれます。
築浅については新築のように定められた定義は無く、各不動産業者がそれぞれ独自に決めています。
では『築浅』とは建築後何年くらいをイメージするのでしょうか。
以前行われた、購入・賃貸を検討中の一般消費者に対するアンケート調査では、回答者のうちの45%が築5年以下と回答、27%の方が3年以下と回答しています。
こうした一般的なイメージに合わせて、不動産業者も築3~5年の建物を築浅と呼ぶことが多いようです。
弊社の賃貸部の営業に訊いてみたところ、『築浅物件』とはやはり築3~5年の建物であるという意見でした。
ただ、中には築10年くらいまでは築浅と呼んでいいのではないかという不動産業者もいますし、先述のアンケート調査でも築10年以下の建物が築浅であると10%の方が回答しています。
築浅に対するイメージにはそれぞれ差がある場合があるので、注意が必要です。
築浅物件とはいえ中古物件の為、管理体制やメンテナンス等によって見た目の良し悪し、建物・設備の劣化状況は大きく変わります。
長い目で見て、少しでも建物の価値を下げないよう、計画的なメンテナンスを行っていくことが大切です。
また、購入や賃貸を考えている方は、不動産業者によく確認し、現地をしっかり見てみることも大切だと思います。
下記のサイトもご覧ください↓
- 消費者庁HP:https://www.caa.go.jp/
- 不動産ジャパンHP:https://www.fudousan.or.jp/