入居率を上げるためには

新築賃貸マンション・アパートは、その時点におけるトレンドの設備や間取りを取り入れるため、入居者が決まりやすい傾向にあります。
ですが、賃貸物件は築年数が経過するにつれて設備や間取りが入居者ニーズに合わなくなることもあり、なかなか入居者が決まらず空室に頭を悩ましているオーナー様も多いのではないかと思います。

そこで、入居率を上げ、空室率を下げるために取り組んで頂きたいことをお伝えしていきます。

自分の所有物件の周辺にライバル物件がどのくらいの数あるかを調べる。

「築年数」、「専有面積」、「設備・間取り」、「最寄り駅からの距離」などが自分の所有物件と同じレベルの物件が、どのくらい募集に出ているかを把握することが重要です。

これは、不動産ポータルサイトで所有物件と同じような条件を入力していきますと、ある程度絞り込むことができます。

絞り込み後の物件数が多ければ、それだけ競合物件が多いということになります。部屋探しをしている多くの方は、まず、スマートフォンやパソコンで検索することから部屋探しを始めますので、競合物件が多いとお客様の目に留まる確率も低くなってしまいます。

そして、競合物件の状況を調べて所有物件と比較することで、入居率が上がらない原因が見えてくると思います。

まず、地域の適正相場よりも賃料が高い場合は、適正な賃料に合わせる必要があります。
立地に多少の違いはあっても、諸条件が同レベルであれば、賃料が安い方が選ばれます。
また、賃料だけでなく、その他契約時にかかる費用も同様で、初期費用が安い方の物件が選ばれてしまうと思います。

賃料を下げてしまう前に、設備の新設・交換なども検討してみましょう。

毎年、全国賃貸住宅新聞にて「この設備がなければ決まらない」と「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」ランキングが発表されています。こうしたランキングなどを参考にして、ニーズに合致した設備を導入する事で、ライバル物件との差別化を図ることも一つの方法です。また、室内だけでなく共用部分においても導入できる設備がありましたら、検討するのも良いと思います。

部屋や設備のリフォームを検討する際には、リフォームを行う前にお願いしている管理会社や仲介会社にご相談をして頂きたいです。せっかく費用をかけてリフォームを行っても、お客様のニーズに合っていない内容であれば、なかなか成約しないケースもあります。

賃貸経営において一番大事なことは物件を満室にすることです。満室の状況が続けば安定した賃料収入により資金に余裕ができ、物件をさらに良くするための選択肢が増えます。一方、空室の状況が続けば、賃料収入が少なく物件に費用をかけることもできなくなります。

また、満室にするためにどんどん家賃を値下げるしかなくなり、その結果物件の価値が下がっていくことになってしまいます。

空室募集の時期や物件の置かれている状況により、どのように対応をした方がよいのかは物件毎に異なりますので、管理会社・仲介会社と相談して対応することをおすすめします。