様々な種類、用途のあるハンコ。
不動産の手続きでは以下のように用いられます。
契約とハンコ
売買契約
一般的に不動産の売買契約では署名捺印をする際、売主、買主両者とも実印で行うことを不動産業者より求められます。(一部例外有)
理由として下記のものがあげられます。
- 取引の安全性を高める…売主が『なりすましではなく、本当に不動産の所有者である』と確認する信頼性の高い方法が、『実印で押印し、印鑑証明書を添付して照合すること』とされている為。*実際の契約では、写真付きの身分証明書等で確認を行い更に安全性を高めます
- 所有権移転登記の際に照合する…売買契約の決済・引き渡しの際に司法書士が法務局で所有権移転登記を行います。登記の際には売主が所有者本人であることを確認するために、売主の実印と印鑑証明書の照合が必要です。売買契約書に実印が押してあることで、法務局は本人の真正な意思表示と認めやすくなります。
- 買主が住宅ローンの申込みをする…住宅ローンの申込みには実印と印鑑証明書、売買契約書のコピーが必要です。この時に売買契約書に押されている印が実印であると、ローンの申し込みをしている人物と不動産を購入した人物が同じ人であるとの確認がしやすくなります。*この対応は銀行によって様々。売買契約書の印が実印でなくともローンの申込には差し障りが無い場合もあるそうです
賃貸借契約
お部屋の賃貸借契約の場合、借主は認印で押印します。通常、賃貸借契約を結ぶ際には借主は仲介する不動産業者の前で契約書に署名捺印をする為、『本人が契約に合意している』と考えられるからです。
但し、連帯保証人様は賃貸借契約の場合、その場にいないことが多く、本人の意思の確認も兼ねて実印での押印と印鑑証明書の添付をお願いするのが一般的です。*弊社の賃貸仲介部署でも同様の対応をしています
契約書のハンコ
ハンコの押し方
ハンコ屋さんで作ってもらうこともでき、100円ショップ等でも売られているハンコ。
手に入れるのはそれほど難しいものではありませんし、ハンコと朱肉さえあれば押すことも簡単です。そんなハンコですが、法律では文書に押されていれば、『その文書が偽りなく、正しく成立したとみなす』と規定しています。(民事訴訟法第288条)特に実印が押してあるような場合には法律上でも、実務上でも特別に扱われます。
各ハンコの役割を知り、正しく、安全に使いたいですね。
弊社は5月2日(日)より5月5日(水)まで休業致します。
5月6日木曜日10時より営業いたしますので、宜しくお願い申し上げます。