住宅の新築、購入、リフォーム工事等を行うときに、省エネやバリアフリー等、一定の条件を満たすことで補助金が出たり、ポイントを貰って様々な商品と交換できる制度があります。
2021年4月から新しい制度、『グリーン住宅ポイント制度』が始まりました。
グリーン住宅ポイント制度とは
グリーン住宅ポイントは、高い省エネや二酸化炭素の排出を抑えた建物など、条件に合った住宅を取得したり、リフォーム工事をすることでポイントが発行され、商品や追加工事と交換することが出来る制度です。
この制度の主な目的は、コロナ禍によって落ち込んだ経済の回復を図ることですが、高い省エネ性能を条件とするなど、政府の掲げている『グリーン社会の実現』にも関わる内容となっています。
対象者は、自宅の新築や購入、リフォームをする人。その他賃貸住宅の新築やリフォームも対象となります。
発行ポイントは条件によって異なり、住宅の省エネ性能が高いほど、付与されるポイントも高くなります。さらに、一定の条件に該当する場合はポイントが加算されます。
どんな場合に対象になるのか(自宅の取得の場合)
対象者
・対象となる人
自ら居住する為に
- 注文住宅を新築する人
- 新築分譲住宅を購入する人
- 既存住宅を購入する人
*上記の他、条件に合った自宅のリフォーム工事、賃貸住宅の新築・リフォームをする人も対象となります→詳しくは「グリーン住宅ポイントのはなし②」をご覧ください
要件
- 所有者が自分で住むことを目的に注文、購入する家
- 対象期間(2020年12月15日~2021年10月31日)内に新たに新築の工事請負契約又は売買契約をした条件を満たす家
対象建物
・新築分譲住宅の購入や注文住宅の新築
以下の1.2のうち、いずれかの省エネ性能を有する新築住宅であること。
*新築住宅を購入する場合、売買契約締結時点において、完成(完了検査済証の発出日)から1年以内であり、誰も住んだことが無いもの、宅地建物取引免許を持つ業者からの購入に限ります
1.高い省エネ性能等を有する住宅(下記のいずれかの性能基準を満たす住宅)
- 認定長期優良住宅
- 認定低炭素建築物
- 性能向上計画認定住宅
- ZEH(ゼッチ)
2.一定の省エネ性能を有する住宅
日本住宅性能表示基準で定める、断熱等性能等級4かつ一時エネルギ―消費量等級4以上の住宅 *但し、断熱等性能等級4を満たさない住宅であっても、「建築物省エネ法」に基づく住宅の外皮性能の基準と一次エネルギー消費量の基準に適合するときは対象となります
次の1~4のうち、いずれかに該当するとポイントが加算されます
- 東京圏からの移住のための住宅 *東京圏→東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県 (一部除く)
- 多子世帯が取得する住宅…ポイント発行申請時において18歳未満(閣議決定日又はポイント発行申請時時点)の子3人以上を有する世帯が取得する住宅
- 三世代同居仕様である住宅…住戸内に調理室、浴室、便所又は玄関のうちいずれか2つ以上が複数個所ある住宅(住戸内で自由に行き来ができないような住居は該当しません)
- 災害リスクが高い区域内に居住する者が、その地域外へ移住する為に取得する住宅
ポイントを申請する時には、その住宅が省エネ等の基準をクリアしていることを証明する書類が必要です(認定通知書、評価証明等)書類は所轄の行政庁や性能評価機関等が発行します
・既存住宅の購入
以下の全てを満たす住宅であること
- 2019年12月14日以前に建てられた建物(不動産登記の全部事項証明書での確認が必要です)
- 住宅購入の売買価格が100万円以上
- 下記の1~4のいずれかに該当する住宅
- 空き家バンクに登録されている住宅
- 東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)の対象地域からの移住のための住宅*例えば東京だったら、奥多摩、檜原等の11町村を除く地域。東京圏4都県のうち34市町村を除く地域が対象地域になります
- 災害リスクが高い地域からの移住の為の住宅(既存住宅)
- 住宅の建て壊しなど、除却に伴い購入する住宅
*既存住宅の購入において、未登記の住宅の購入や売主によっては、ポイントの申請ができなかったり、交換商品・追加工事に制限がある場合があります。ご注意ください
ポイントの申請
ポイント発行申請は、建築工事・リフォーム工事の発注者、売買契約の購入者が行いますが、工事請負業者、分譲業者が代理で行うこともできます。
申請方法
ポイントを申請する為には、それぞれ申請タイプごとの必要書類を用意し、全国にある受付窓口へ直接書類を提出する、又は郵送で提出します。
東京都の場合
- 株式会社 日本住宅保証検査機構(JIO)
- 一般社団法人 日本木造住宅産業協会 等22ヶ所
郵送の場合
*郵送で提出する際の提出書類のまとめ方や、郵送する際の宛名ラベルについては各種申請書に記載がありますので、ご確認ください
・申請の流れ
*申請の状況によっては、予定より早く終了する場合があります
「グリーン住宅エコポイント制度」の対象は、自宅の住宅の購入・新築・リフォーム、賃貸住宅の新築・リフォームですが、今回は自宅の購入についてお話しました。リフォームと賃貸住宅の新築・リフォームについては次回「グリーン住宅ポイントのはなし②」をご覧ください。
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