都市において、住宅街や繁華街など、似たような用途の建物は同じ場所に集まっていると感じませんか?
用途の似た建物が集まっていると、それぞれに合った環境が守られ、効率的な活動や土地利用を行うことが出来ます。反対に、いろいろな用途の建物をバラバラに建ててしまうと、それぞれの生活環境が悪くなったり、不便になってしまうこともあります。
無秩序な土地の開発を防ぎ、計画的な都市の開発を促すために都市計画法という法律があります。この法律に基づいて整備したり、開発を促したり、環境を保護したりする地域(都市計画区域)を定め計画的な都市の開発を行います。
都市計画区域とはなにか
都市計画区域とは、都市計画法に基づいて指定された、市街地を中心に一つのまとまった都市として整備、開発、保全する必要のある地域を言います。*都道府県知事、国土交通大臣が指定します
都市計画区域は更に下記の3つの区域に分けられます。
- 市街化区域…既に市街地を形成している区域、又は今後積極的に住居・店舗などを建て、市街化を図る区域
- 市街化調整区域…自然環境を保つことが目的となっている、又は住宅地としてはあまり向いていない区域
- 非線引き区域…上記2つのどちらでもない、まだ方向性が決定していない区域
また、『許可なく大規模な開発が進まないよう規制する』地域として準都市計画区域があります。
都市計画区域内では土地の利用の程度や目的に応じて21種類の地域地区に分類します。この地域地区のうちの一つに用途地域があります。
用途地域について
用途地域とは、都市計画法で定める地域地区のうちの一つで、用途がバラバラの建物が混在しないよう、地域ごとに用途を定めたもの。
市街化区域、非線引き区域、準都市計画区域に設定され、住居系、商業系、工業系の合わせて13の地域があります。
例えば杉並区はこんな感じ↓
杉並区は大部分が第1種低層住居専用区域ですが、13種類の用途地域のうち田園住居地域、工業地域、工業専用地域を除いた10種類が指定されています。
弊社、大幸住宅㈱の本社がある高円寺南は下図のように設定されています↓
高円寺南は第1種低層住居地域、第1種、第2種中高層住居専用地域、そして近隣商業地域と商業地域が混在しています。
大幸住宅㈱の本社があるのは青梅街道沿いからちょっと入ったところ…。
第1種中高層住居専用地域と、第2種中高層専用地域の境目あたりです。
商業地域、工業地域について「用途地域のはなし②」で書いています。ぜひご覧ください。
こちらのサイトもご覧ください↓
- 国土交通省「みんなで進めるまちづくりのはなし」:https://www.mlit.go.jp/crd/city/plan/03_mati/index.htm
- 杉並区HP「用途地域の概要」:https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/machi/toshikeikaku/1005053.html