不動産の資産価値

不動産投資を考える時、ほとんどの方が、利回り・投資効果などを非常に重要視されますが、見落としがちになるのが、不動産の売却価値です。購入時・保有時の不動産評価だけでなく、売却するべき時にきちんと売り物になるかどうか、建て替えすべき時にきちんと建て替えられるのか、という評価も購入時にしなければなりません。

既存の収益物件の評価とは別に、再売却時には、既存不適格物件(容積オーバー・未接道等)検査済み証の不備、瑕疵保証の不加入、未登記、修繕積立金不足など資産価値が割り引かれる要素は多々あります。

現在は、バブルの時代と違い、短期的なキャピタルゲインはそう簡単には見込めません。建物価格は、経年劣化により減少し、土地価格は景気変動に左右されます。そこで、再売却時に、収益性の評価だけでなく、資産価値がどれだけ減少するかを考慮したうえで、購入に臨むことは非常に重要です。

「購入価格」「再売却価格」+「累積収入」のどちらが大きいかによって、その投資の成否が問われることになり、私ども不動産業者は、土地・建物の収益性以外の資産価値も評価出来なくてはならないと思っています。