投資の理論は様々ありますが、こと全てに共通する「基本・原則」というものがあります。
まず用語として、投下資本(現金)とリターン(収入)の関係で、継続的に入るリターンを「インカムゲイン」投下資本を回収(売却)する時に入るリターンを「キャピタルゲイン」と呼びます。
不動産投資において、インカムゲインは賃料収入を元に算出し、キャピタルゲインは、購入時価格と売却時価格を元に算出します。不動産投資物件は表面利回り表記が一般的ですが、これだけを元に投資効果は評価出来ません。なぜなら「利回り = 満室時想定賃料収入 ÷ 物件価格」であり「利回り ≠ インカムゲイン ÷ 投下資本」だからです。
利回り=満室想定賃料収入÷物件価格
利回り≠インカムゲイン÷投資資本
投資評価における分母は、投下した資本(現金)であり、物件価格ではありません。つまり、一つの物件を一人の人が買うにしても、何通りもの買い方が存在し、投資効果のパターンも変化します。それは、不動産に融資が付きものだからです。
誰にとっても、少ない資本で大きなリターンを得るのが理想ですが、投資にはリスクが付きものです。融資比率を大きくしますと原資は少なくて済み、投資効果が上がる傾向にあります。しかし、その投資効果には、リスクが加味されておらず、正しい評価とは言えません。
リスクを加味した投資効果の一般的な傾向を申し上げますと、融資比率が大きくなると「ハイリスク・ハイリターン」の方向に進み、融資比率が小さくなると「ローリスク・ローリターン」の方向に進むという事です。
融資比率が大きい=ハイリスク・ハイリターン
融資比率が小さい=ローリスク・ローリターン