光回線テレビのはなし

不動産/建築関連用語
不動産/建築関連用語

テレビは、テレビ局が送信した電気信号を受け取り、それをテレビ本体へ繋ぐことで視聴できるようになります。
この電気信号の受け取り方には主に3つの方法がありますが、このうちの2つ『アンテナで受け取る方法』そして『ケーブルで受け取る方法』について以前お話ししました。
今回は3番目の方法『光回線を利用して受け取る方法』についてお話しします。

ケーブルで受け取る方法』について書いています。よろしければご覧ください↓

テレビアンテナで受け取る方法』について書いています。よろしければご覧ください↓

そもそも光回線とは何か

光回線とは、光ケーブルを利用してデータを送受信する通信回線のことを言います。

光ケーブルの中では目に見えない情報が光信号として常に駆け回っています。パソコン等の端末で情報を得る場合、この光信号を機械を通して電気信号へ変換し、その信号を端末で受け取ることで文字や映像等を読みとり映し出します。
端末から光回線へデータを送る場合には、反対に端末内にあるデータを電気信号から光信号に変換し、送信しています。

光を使った通信の為、他のインターネット回線と比べて速度が速く、又電磁波の影響を受けない為安定しているという特長を持ちます。

光ファイバーとは
こんな感じの細いコード。ガラスやプラスチックのみだと脆いので、周囲をシリコンやナイロンなどの素材で覆って保護しています。(あえて覆わずに、光を見せるようにして照明などに使う場合もあります)

光ファイバーとは、光を良く通すガラスや高性能のプラスチックでできた光の伝送路のこと1本1本は非常に細く繊維状をしています言い換えると、ガラスやプラスチック製の『光を通す繊維』で、光学繊維とも呼ばれます。
この光ファイバーを何本も束ねて『光ケーブル』(又は『光ファイバーケーブル』)にすることで大容量の情報を伝達することが出来、主にインターネット回線で用いられます。
その為、光ファイバーという言葉は『光回線』の意味でもよく用いられています。

*その他を伝えるという性質を生かし、照明やイルミネーション、内視鏡等にも利用されています。

光回線のテレビの仕組み

光回線テレビでは、ケーブルテレビと同様に大規模設備でテレビ電波を受信し、光ケーブルを使って各家庭へ届けます。
建物に届いたテレビ信号は回線終端装置と呼ばれる機械を通してテレビ本体へ繋ぐことで、テレビに映されます。
*場合によっては、別のチューナーが必要になる場合があります

ケーブルテレビも光ケーブルを用いてテレビ信号を流しますが、ケーブルテレビが光ケーブルと同軸ケーブルを併用するのに対し、光回線テレビは光ケーブルのみを使用します。

また光回線テレビの場合、テレビとインターネットでは別々の通信方法を使うので、使用している波長がそれぞれ異なります。その場合、同じ光ケーブルを使用していても、どちらかを使用しているともう一方が遅くなるということはありません。*配線や使用人数等、状況によっては遅くなることがあります

メリット

1.アンテナが不要ケーブルテレビと同様、ケーブルでテレビを視聴するため、受信アンテナを設置する必要がありません。その為、アンテナの故障により急に見られなくなったり、自然災害等でアンテナが折れたり倒れたりすることがありません。

2.天候等の影響を受けにくいこちらもケーブルテレビ同様、アンテナと違って悪天候に影響を受けにくく、安定した通信が可能です*天候の状況によっては影響を受けることもあります

3.視聴できるチャンネル数が多い地上波だけでなく、BSデジタル放送、CS放送にも対応しているサービスが多く、スポーツ・映画・音楽等様々なチャンネルを楽しむことが出来ます。 *チャンネル数が多いプランは、その分料金が高くなる可能性があります

また、賃貸住宅のオーナーがご自身の所有物件に導入する場合、光回線テレビや、光回線での電話を利用することでマンション内部の配線を光ケーブルで統一することが出来るため、その他に同軸ケーブル等の引込みが不要となり、配線が複雑にならずに済みます。これもメリットとして考えられると思います。

デメリット
  1. エリア外の地域がある拡大しつつあるとはいえ、まだまだ利用できる地域が限られている為、光回線自体には対応していても、テレビには対応していない地域も多くあります。 
  2. テレビのみの加入はできない光回線を使ってテレビを視聴する場合、インターネット回線とセットの申込が前提です。その為、両方と契約し、利用料を支払う必要があります。
  3. 解約した場合、違約金が必要になる場合がある契約の内容によっては、解約時違約金が必要になる可能性があります。

どこで契約する?

光回線を通じてテレビを視聴する場合、主にインターネットの光回線のオプションとして契約する方法を取ります。

契約は回線業者又はプロバイダから行います。各社それぞれサービス内容が違うので、ご自身の希望する内容に一番近いサービスの会社を選ぶと良いでしょう。*先述しましたが、地域によっては対応していない場所もあります

回線業者とは

インターネットに接続するための回線を提供する業者。『通信キャリア』とも呼ばれます。代表的な業者は、光回線で言うなら、フレッツ光、au、SONY等になるでしょうか。
その他、CATV回線を提供するケーブルテレビ事業者や無線接続する回線を提供する回線業者もあります

プロバイダとは?

正式名称を『インターネット・サービス・プロバイダ』といい、回線をインターネットにつないでくれる業者の事を言います。回線業者とだけ契約しても、プロバイダが繋いでくれなくてはインターネット通信をすることが出来ません。
*例えていうなら、インターネット通信という専用道路に入るためのゲートの役割をしてくれるのがプロバイダです
通信会社系、電機メーカー系、電力会社系等、様々な会社があり、有名な会社だとOCN、@nifty
eo光等があります。

回線業者とプロバイダは別々に契約することが一般的です。但し、どんなプロバイダでも好きに選べるわけではありません。回線業者によって対応するプロバイダは異なり、1社又は数社しか対応していない回線業者もあれば、数多くの様々なプロバイダに対応していて、選択する自由度の高い回線業者もあります。
更に最近では、回線業者とプロバイダをセットで契約できる業者なども出てきているようです。会社によってサービスの内容は様々なので、契約内容をよく見比べてご自身のニーズに合った会社を選びましょう。

さいごに

近年はテレワークや動画の視聴等で一般家庭でも使用するデータ量が年々増加する傾向にあります。その為、テレビの視聴環境よりも、インターネット環境がより重視されています。
賃貸住宅の人気設備のアンケートでも、インターネット無料が上位にランクインしており、快適なインターネット環境の必要性はより高まっていると言えるでしょう。

光回線テレビはインターネットに付随するテレビの視聴方法です。費用はかかりますが、賃貸住宅の場合、インターネット環境を整えることで人気のある設備を導入し、他との差別化や貸室の満足度を上昇させることが出来ます。

どういった視聴方法を選ぶのか。
費用を重視するのか、便利さか、それとも差別化か。どこを重要視するのかはそれぞれで、その状況に応じて変わってくるでしょう。もしかしたら、そもそもテレビ視聴にあまりこだわらなくても良くなっているのかもしれません。

いろいろなことを考えに入れてしっかり検討し、より良い方法を選びたいですね。

下記のサイトを参考にしています↓

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